<<メインページに戻る

2008年07月10日号

ユネスコと協力協定結ぶ

  ネット介し相互交流
   調印式で安西塾長があいさつ
UNESCOとの協力協定.jpg

 School on Internet Asia(代表:村井純環境情報学部教授)の代表として、本学とUNESCOとの協力協定の調印式が六月二十六日、六本木・アカデミーヒルズで行われた。当協定により、UNESCOの持つ多くの教育コンテンツと、SOI Asiaの教育ネットワークを相互に活用して、より充実したアジア地域の教育環境を構築を目指す。なお、同時に、慶應義塾創立百五十年記念イベント、SOI Asiaサミットコンファレンスが六月二十六日から二十七日の二日間、同会場で開催された。


 調印式は、安西塾長による開会の言葉で始まった。挨拶の中で塾長は、「アジアの未来のために、お互い協力し合うことが不可欠だ」と述べた。次に、日本のインターネットの父と称されるSOI Asia代表の村井純教授が挨拶。大学がいま、様々な団体と手を組むようになっていることに触れながら、UNESCOの持つ教育の質、特に科学と技術面の高さを称賛した。

 その後、安西塾長とUNESUCOディレクタ・ジャカルタオフィス代表のヒューバート・ハイゼン氏により、調印式が行われた。サイン後には、日本ユネスコ国内委員会事務総長の木曽功氏の挨拶があった。

 SOI Asiaサミットコンファレンスでは、始めにハイゼン氏と前財務大臣の尾身幸次氏が基調講演。ハイゼン氏は、科学と技術が有効に活用されるためには、各地域に合わせた形が必要になることを紹介。そのため、今回の協力協定が必要であると述べた。

 そして、合意事項の重要な要素を説明し、今後の可能性や展望について語った。そして、慶應とのパートナーシップが、今後拡大していくネットワークの核となると述べた。

 コンファレンスは二日間にわたり、「研究」「起業支援」「教育」の三分野のパネルセッションが行われた。


※SOI Asia
 アジア十三カ国、二十七大学・研究機関をパートナーとするアジア国際教育協力プロジェクト。アジアにおけるインターネットインフラの開発と実用を担い、ミャンマー、ラオスを含む東南アジア全域をカバーするネットワークを構築。プロジェクトを通じて、アジア諸国の情報技術に関する人材育成とその人的ネットワークの構築が達成され、現在関係者は各国の情報技術の根幹を支える立場で活躍している。

 スマトラ沖地震の津波災害の際には、教職員が百人以上も亡くなり、授業の継続が不可能になったシアクアラ大学に、いちはやく遠隔で講義配信体制を整備、大学機能の維持に貢献した。

copyright(C)keiocampus newspaper 2004-2006;

G8大学サミット

大学サミットweb.jpg

  世界の学長が議論

 G8大学サミットが、北海道洞爺湖サミットに先がけて六月二十九日から七月一日までの三日間、札幌市で開催された。本サミットは、日本の呼びかけによりG8諸国などの主要大学長が一同に会し、国際社会が直面する緊急の課題について学問的かつ中立的な立場から議論するという歴史上初めての試み。

 気候変動などの問題解決に向けて、学際的研究、様々な研究ネットワークを活かしてた科学的知識の構築を目指していく。

 G8各国の二十七大学およびその他六カ国の七大学、ならびに国連大学を含めた計十四カ国の三十五大学が参加。

 世界各国の学長たちが「グローバル・サステイナビリティと大学の役割」をテーマに、地球規模での持続可能性(サステイナビリティ)実現に向けて議論を交わした。

copyright(C)keiocampus newspaper 2004-2006;

国際平和協力セミナー 明石康氏が講演 

  政策課題・平和構築に関するパネルディスカッションも
オランダ、明石康氏.jpg

 慶應義塾・駐日オランダ大使館共催の国際シンポジウム「国際平和協力セミナー~防衛・外交・開発の相補性~」が六月十二日、三田キャンパスの東館六階G-SEC Labで開催された。当シンポジウムは、義塾創立百五十年と日本オランダ年2008-2009(日蘭外交関係開設150周年・通商400周年)を記念して行われた。

 まず始めに、安西塾長が開会の辞を述べた。その中で、大学にとっても日蘭関係においても、百五十年という記念の年に、国際平和協力というタイムリーなテーマのイベントを共催できることは、本当に重要だと挨拶した。

 基調講演では、元オランダ国防大臣ヨリス・フォールフーヴェ氏、元国連事務次長明石康氏が講演した。ヨリス氏は、武装紛争について言及。紛争回避、防止のための外交政策は、人的な犠牲の回避だけでなく、経済的な観点からも重要な投資になる。しかし実際には、紛争の早期警戒または早期のサインを、各国は無視する傾向がある。今後、早期警戒体制の強化し、活用していきたいと述べた。

 次に、明石氏は、国際関係の順番として、外交、防衛、開発という順番があると説明。しかし、第二次大戦前は、アジア地域では軍事力が力を持ち、外交があまり行われてなかった。軍国主義の悲劇は、日本人の精神に多くの影響を与え、平和維持活動に対する拒否反応があるという背景を、日本の外交を考える際は、忘れてはならないと解説した。

 そして、日本は、国際的な取り組みにおいて、リスクや困難への恐れが強いことを提示。アナン元事務総長が国連メンバーの規範として、経済貢献・PKO(国連平和維持活動)への積極的な参加・課題への取り組みや他の平和活動への積極的な参加を提言していることを紹介しながら、日本も国連の一員として、平和維持活動に対して、もっと積極的な参加を願うと述べた。

 その後、政策課題・平和構築の実体験に関するパネルディスカッションが行われた。義塾教授の司会により、日本とオランダの政府高官などを交え、各テーマに沿った討議が行われた。大学や両国の専門家間で行われるハイレベルな内容で、参加者にとって有意義な時間となった。

copyright(C)keiocampus newspaper 2004-2006;

三田演説会 和気教授が講演

  環境問題テーマに

 第六百八十六回三田演説会が七月四日、三田キャンパス三田演説館で開かれた。三田演説会とは、福澤諭吉ら義塾の先導者たちによって、教育・文化・芸術から政治・経済・化学技術に至る様々な分野での演説の場として、明治七年六月二十七日に発足したもの。今回は、和気洋子・商学部教授が「地球環境からのメッセージ―成長の限界から成長の源泉へ」と題した講演を行い、洞爺湖サミットを控えての地球環境問題について語った。

 和気氏はまず、地球環境問題が議論されるようになったことで、三つの問題が表面化したと説明。一つは、枯渇性資源がどれだけ経済成長を制約するかという“資源制約問題”、二つ目に将来世代に良好な地球環境を残すべき“世代間公平の問題”、そして三つ目として、取り組みへの当事者意識が希薄になる“公共財のフリーライダー問題”であると紹介した。

 その上で、フリーライダー抑制に関して持論を展開し、誰もが負担を避けたいCO2排出量削減の費用について議論しても解決の糸口は見えず、それ以上に環境改善によるプラス面をみなが共有できるようにすべきと訴えた。

 また、気候変動によって引き起こる様々な安全保障問題の解決には、一国レベルではなく国際社会システムによる取組みが必要であるとし、EUのようにアジア地域での共同体を形成することで、域内でのエネルギー共同利用や研究開発のコラボレーションなどを検討していけると述べた。

 そして最後に、今後の社会システムの変化に言及。先進国は、豊かさを今までのようにGDPで測るのではなく、低炭素社会、循環型社会、自然共生社会を体現する新しい指標を設定すべきと述べた。

 その上で、今やるべきことは物的資源への依存を最小化し、資源利用の高度化を実現するための新たなサービス・ビジネスの創造、と結論を述べ講演を終了した。

copyright(C)keiocampus newspaper 2004-2006;

メディア研主催シンポ 中野美奈子氏が参加

  OB・OGらメディアの現場語る
中野美奈子.jpg

 慶應義塾創立百五十年記念の特別公開講座として、パネルディスカッション「メディアの現場から」が六月十三日、三田キャンパスの西校舎ホールで開催された。主催はメディア・コミュニケーション研究所。パネラーとして、テレビ朝日の取締役である渡辺興二郎氏、共同通信社の社会部部長の牧野和宏氏、フジテレビー・アナウンサーの中野美奈子さんが参加した。三人は当研究所のOB・OGである。

 第一部では、三人が学生時代や企業での様子を紹介した。そこで牧野氏は、事件を扱ってきた体験を踏まえ、プライバシーの問題について、問題提起した。中野さんは、学生時代の体験を通して、メディアのあり方を考えたことを紹介。アナウンサーは、作ってきたニュースを正確に伝える最後の部分を担当する仕事になる。できるだけ人の気持ちに近くなければならず、人に元気を与える仕事をしたいと語った。

 第二部に入り、研究所の代表学生三人を交え、質疑応答を行った。始めに、第一部で話題に出たプライバシーの問題について、言及。社会部の牧野氏を中心に、来年度から始まる裁判員制度にも触れながら、過剰な個人情報保護による匿名社会の危険性などを説明した。

 また、ニュースのエンターテイメント性について牧野氏は、どんなに内容がよくても見てもらえなければ、意味がないと語る一方で、中身に脚色が入ることは非常に危険なことで、注意していると述べた。このことには、渡辺氏も、見やすくするためといって、事実を改変することは、絶対あってはならないと主張した。ほか、「議題設定効果」という専門用語を紹介しながら、報道の客観性について、完璧な客観性は存在しないことにも触れていた。

 当日は、三限・四限の時間であるにも関わらず、メディアに関心を持つ塾生たちが、大勢集まっていた。

copyright(C)keiocampus newspaper 2004-2006;

目黒線が日吉まで延伸

  日吉―三田間が直通に

 日吉~武蔵小杉間で、かねてから工事の行われていた東急目黒線が六月二十二日、日吉駅まで延伸された。その結果、日吉-三田間が一本でつながり、最速で乗り換えなしの二十四分で結ばれるようになった。これまで、四十分弱かかっていた日吉・三田両キャンパス間のアクセスは、格段に向上した。

 目黒線は現在、東京メトロ南北線(埼玉高速鉄道線まで直通運転)、都営三田線と相互直通運転を行っている。今回の延伸により、二〇〇八年三月三十日に開通した横浜市営地下鉄グリーンライン(中山~日吉)と日吉駅で接続し、グリーンライン沿線から都心方面へのアクセスがより便利になる。

 東急は、東横線の混雑緩和を図るため、一九九八年から目蒲線(現目黒線)目黒~多摩川園(現多摩川)間改良工事、および東横線多摩川園~日吉間複々線化工事を進めており、武蔵小杉~日吉間は、二〇〇〇年四月から工事を行っていた。

copyright(C)keiocampus newspaper 2004-2006;

グローバルCOE 本学は私大トップの3分野

 平成二十年度「グローバルCOEプログラム」の採択拠点が六月十八日、文部科学省から発表され、本学は三分野四拠点の申請が採択された。グローバルCOEプログラムとは、日本の大学院に世界最高水準の研究拠点を作るために、文部科学省が採択し補助金を交付するもの。

 今回、百三十大学三百十五件の申請があり、四拠点採択は私大トップ。本学は、平成十九年度採択拠点とあわせて七つの教育研究拠点が形成されることになった。

 本学で採択された研究は以下の通り。


【医学系分野】
▽プログラム名:幹細胞医学のための教育研究拠点
▽主たる専攻:医学研究科生理系専攻
▽リーダー:岡野栄之教授

【機械、土木、建築、その他工学分野】
▽プログラム名:環境共生・安全システムデザインの先導拠点
▽主たる専攻:システムデザイン・マネジメント専攻
▽リーダー:前野隆司教授

【社会科学分野】
▽プログラム名:市場の高質化と市場インフラの総合的設計
▽主たる専攻:経済学研究科経済学専攻
▽リーダー:吉野直行教授

【社会科学分野】
▽プログラム名:市民社会におけるガバナンスの教育研究拠点
▽主たる専攻:法学研究科政治学専攻
▽リーダー:萩原能久教授

copyright(C)keiocampus newspaper 2004-2006;

日吉で「環境週間」開催

 二〇〇二年から始まり、今年で七回目を迎える「環境週間二〇〇八」が六月二十三日から二十七日まで、日吉キャンパスで開催された。キーワードは「週間から習慣へ」。主催は、教養研究センター日吉行事企画委員会(HAPP)、協力は、環境サークルE.C.O。

 今回のテーマは、「LOHAS~地球と私に気持ちいい~」だった。LOHASとは、健康と環境、持続可能な社会生活を心がける生活スタイルのこと。期間中、クリーンアップ、講演会、マイ箸企画、エコギャラリーなど、様々なイベントが開催された。

copyright(C)keiocampus newspaper 2004-2006;

オ大聖歌隊が日吉で公演 荘厳な歌声響く

オックスフォード聖歌隊.jpg
  荘厳な歌声響く

 オックスフォード大学、コーパス・クリスティ・カレッジ聖歌隊の来塾記念演奏会が六月二十七日、日吉キャンパス来往舎のイベントテラスで行われた。主催は、本学教養研究センター。

 聖歌隊のメンバーは約三十名ほどで、当日は十曲演奏した。曲目は、ギボンズ≪ダビデの子にホサナ≫、ウィールクス≪グロリア≫、パーセル≪主に向かって喜びの叫びを上げよ≫、ラフマニノフ 晩祷より≪歓べ、乙女よ≫、など。

 五百年の伝統を誇る大学生聖歌隊の荘厳な歌声に、来場者は聞き入っていた。

copyright(C)keiocampus newspaper 2004-2006;

経済学部主催 トップ銀行マンが講演

  EU経済の成功を分析

 慶應義塾創立百五十年記念・経済学部連続講演会の第一回、ゲルハルト・ヴィースホイ氏講演会「トップ銀行マンの道」が六月十七日、日吉キャンパスの第四校舎J24番教室で行われた。ヴィースホイ氏は、ドイツ最古のプライベートバンクであるメッツラー銀行のパートナー(共同経営者)。

 ヴィースホイ氏は、堪能な日本語で講演。始めに、メッツラー銀行の理念である独立性、起業家精神、人間性について説明した。その後、自身のキャリヤを紹介しながら、グローバル化に言及。そして、EU経済の状況を説明していきながら、EUはグローバル化によって経済的には成功した一方で、政治的にはまだ挑戦が多いと語った。

 その後、質疑応答の時間には、サブプライムの影響や、アジア共同体についてなど、塾生から鋭い質問が投げかけられた。日本の役割としては、経済大国だけど、政治的にもリーダーシップをとることを期待していた。また、リーダーは問題から隠れないことが重要だと語った。

 当日は、授業で勧められた経済学部の塾生を中心に多数来場し、満員だった。

copyright(C)keiocampus newspaper 2004-2006;

ノーベル賞学者のハント氏が講演

 創立百五十年記念イベント、ノーベル生理学・医学賞受賞者であるサー・ティム・ハント氏の講演会が六月十一日、三田キャンパス北館ホールで行われた。これは、ハント氏への本学名誉博士称号に先立ち、行われたもの。UK-Japan2008の英国人ノーベル賞受賞者によるレクチャーシリーズ第三回にあたる。

 ハント氏は講演で、ノーベル賞をとるに至った経緯などについて述べた。また自身の体験を踏まえ、人との出会いや基礎の大切さを語っていた。

copyright(C)keiocampus newspaper 2004-2006;

医療系学部合同でワークショップ

 創立150年記念未来先導基金プログラム「第一回 医・看護医療・薬 学生合同ワークショップ」が六月十四日から十五日の二日間、芝共立キャンパスで開催された。これは、同未来先導基金による「チームケアを目指したインタープロフェッショナル教育プログラム」。本学と共立薬科大学の合併後、初の医学部、看護医療学部、薬学部合同の取り組みとなった。

 今回のテーマは「リスクマネージメント」で、三学部から学生五十人、教員二十五人が参加。いくつかの内容でグループワークが行われた。お互いの視点の違いを感じるなど、各自の役割について理解を深めていた。

 これからチーム医療が重要になってくる中、学生同士の交流が深まるなど、有意義な時間となった。秋には、第二回のワークショップが予定されている。

copyright(C)keiocampus newspaper 2004-2006;

APRU学長会議 日本で初めて開催

  政・財・学界のトップ集う
   緒方貞子氏が講演
APRU、学長たち.jpg

 APRU(Association of Pacific Rim Universities:環太平洋大学協会)の第十二回年次総会「学長会議」が六月二十六日から二十八日、三田キャンパスで開催された。APRUは、環太平洋地域のトップクラスの研究重点大学が加盟する協会。本学は、国際連携推進の重要な戦略的活動として、これに加盟している。学長会議が、日本で開催されるのは、これが初めて。

 今回のフォーラムは、「高等教育における伝統と革新」を総合テーマとして開催。二十七日の第一部は、政界リーダーセッションとして、竹中平蔵メディア・デザイン研究科教授・グローバルセキュリティ研究所長、谷内正太郎前外務次官が講演した。その後、第三部のビジネスリーダーセッションでは、本学の評議員でもある渡辺捷昭トヨタ自動車社長、北城恪太郎日本IBM最高顧問による講演と質疑応答があり、各学長との活発な議論が交わされた。

 会議の中で、安西塾長は、近年は、環境、エネルギー、食糧危機、感染症など、国益がぶつかり合って進まない課題が続出していることに触れ、「大学は、その利害を超えて世界に提言できるNPOだ」と訴えた。

 初日二十六日の歓迎晩餐会は、福澤先生が「社交」のためのクラブとして設立した交詢社で行われた。本学評議員会議長の福澤武氏がホストとして、加盟各校の学長、代表者を歓迎。国際協力機構(JICA)理事長の緒方貞子氏が、講演を行った。
安西塾長、会長に選出.jpg

 また、翌二十七日には、APRUの学長を招いて創立百五十年を祝う晩餐会を開催。内閣総理大臣の福田康夫夫妻を始め、約百八十人の関係者が参加した。同時期に、本学が代表を務めるSOI Asiaの国際会議が開催中で、同会議に参加した大学長や関係者も列席。充実した国際交流の場になった。

 APRUは、一九九七年に設立。教育、研究そのほか、学術関連事業を推進することによって、環太平洋地域の経済、科学、学術文化交流の活性化に貢献することを目的とする。加盟大学は、十六カ国、三十七大学に及ぶ。日本は、東大、京大、大阪大、早稲田、慶應の五大学が加盟。

copyright(C)keiocampus newspaper 2004-2006;