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2008年08月10日号

塾長特別講演会

  目標の大切さ語る
   「福澤門下の気概と誇りを」
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 安西祐一郎塾長による特別講演会が八月六日、日吉キャンパス第四校舎J11番教室で行われた。この講演会は、夏期スクーリング参加中の通信教育課程生を主に対象としたもの。安西塾長は「問題解決者としての人間像」をテーマに一時間あまりにわたって講演した。当日は塾長の講演とあり、スクーリングに通う通信教育生で一杯になり、みな真剣に話を聞いていた。

 まず塾長は自身の学生時代について触れ、大学院進学時に化学から情報の道へ専門を変え、その後は心理学を学んできたことを紹介。そして、結果的に化学の道は諦めることになったが、学部生のときに勉強した応用化学や実験が、今になって薬学や環境問題、最近話題の食品や健康の知識に役立ったと述べ、「仮に勉強し始めたことが自分に合わないと思っても、そこを乗り越えて一生懸命やれば後で役に立つ」と自身の経験を語った。

 そして次に、情報処理学と心理学の観点から“問題解決者としての人間像”について語った。人間は常に目標を掲げ、その達成に向けて何かしらの問題解決をしていると分析し、その特徴として次の三点を挙げた。

 まず、第一の“記憶のメカニズム”について触れ、自分が何かの問題を解決したいと強く願うほど、人間の記憶はそれが成就するように引き出されると働きを説明。

 続いて第二の特徴として“思考のメカニズム”を挙げ、問題を解決するには原因と結果の因果関係を逆にして目的と手段の関係で物事を捉えることが有効であり、問題を解決するためには何をすればよいかという思考が重要、と説明した。

 さらに第三に、“情報表現のメカニズム”について述べ、問題を解決するために情報や知識を高めるとき、心の中でどういった形として理解していくかが重要とした。

 そして塾長は、強く目標を持っていれば、記憶や思考、表現、感情のメカニズムが上手く組み合わさって自動的に問題解決に向けて働いてくれるとし、逆に目標を持たなければこうした働きはなくなってしまうと指摘した。

 さらに、そうした目標は与えられるものではなく、自分がこれをやってみようと見つけるものであり、問題解決者としての人間像はただ問題を解決するだけではなく、問題自体を自分が生み出すことができてほしいと訴えた。

 最後に創立百五十年について触れると、「これからの時代は幕末から明治にかけてのように難しい時代にあり、慶應義塾が次の日本、世界を担うリーダーを育てる歩みをしない限り他にやる人はいない」と述べ、福澤門下生としての誇りと気概を持って、目標を掲げて勉強してほしいと激励し講演を終了した。

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