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2007年01月10日号

「幸せのちから」

父と子の絆描く感動作

 ホームレスから億万長者へ――アメリカンドリームを実現させた実在の人物、クリス・ガードナーの半生を映画化。どんな困難や逆境にもめげることなく、夢と幸せをつかもうと全力疾走する、父と息子の絆を描いた感動作。『アイ,ロボット』のウィル・スミスが、人生の最も困難な時代を幼い息子とともに必死に生き抜いていく姿を熱演。息子役には彼の実子が扮し、作品にリアリティを加えている。すでにアカデミー賞の呼び声も高い。
   ◇    ◇
 一九八一年、サンフランシスコ。クリス(スミス)の一日は、五歳の息子を保育所まで送り届けることから始まる。彼にとって息子は何よりも大切な存在。実の父を知らずに育ったクリスは、自分の息子には決して同じ思いをさせまいと心に誓っていた。

 クリスの仕事は、新型医療機器のセールス。だが、大儲けを見込んで買い取った機器は売れず、アパートの部屋で在庫の山と化していた。クリスに代わり、工場勤めで家計をどうにか支えてきたのは妻のリンダだった。しかし、彼女の忍耐にも限界がきていた。

 ある日、フェラーリに乗る男に見とれたクリスは、「仕事は何を?」と思わず声をかける。男は株の仲介人。聞けば、学歴がなくとも証券会社の養成コースを受講すれば、正社員採用の道が開けるという。

 早速、クリスは証券会社に願書を提出する。定員は二十名。研修終了後、正社員として選ばれるのはたった一人。クリスは人材課長への必死のアピールで、まず面接へと漕ぎ着ける。

 一方、クリスが帰宅すると、そこはもぬけのカラ。リンダが息子を連れて出て行ったのだ。翌日、リンダを職場に訪ねたクリスは、息子は自分が育てると告げ連れ帰るが、家主からは立ち退きを命じられ、その上、駐車違反の罰金不払いのために警察に一晩拘留されることになる。朝になって釈放されたクリスは、ボロボロの格好で面接会場へ。それでも、ユーモアのセンスを駆使し、何とか養成コースに合格する。だが、大きな誤算があった。半年の研修中は無給だった。

 クリスは息子とともに安モーテルに引っ越すと、厳しい研修の合間をぬって医療機器を売り歩いた。幸い商品は四ヶ月で完売するが、未納分の税金が口座から引き落とされ無一文に。モーテルからも締め出され、駅トイレの冷たい床の上で眠りつく。こうしてホームレス生活が始まった。

 だが、どんな苦境に陥ろうと、クリスの信念が揺らぐことはなかった――息子だけは手離さない、息子に辛い思いはさせない。そして、いよいよ運命の日を迎えるのだった。
【1月27日公開予定】

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