2006年06月10日号
「インサイド・マン」
犯人と捜査官の心理戦
銀行強盗事件を巡って繰り広げられる、犯人と捜査官の心理戦を描いたサスペンス。犯人と捜査官、さらにやり手の女性弁護士も加わっての応酬の果てに、驚愕の事実が明らかになる。監督は「25時」のスパイク・リー、主人公の捜査官にデンゼル・ワシントン、頭脳明晰な銀行強盗をクライブ・オーウェン、女性弁護士をジョディ・フォスターが演じている。豪華キャスト三人による、手に汗握る演技対決が見どころ。
◇ ◇
白昼のマンハッタン信託銀行で突如、強盗事件が発生。武装した犯人たちは、銀行内にいた従業員と客を人質に取る。犯人グループはリーダーのダルトン(オーウェン)を含む四人。
急報を受けたのは、NY市警のフレイジャー(ワシントン)。フレイジャーは過去に関った麻薬事件で十四万ドルの小切手が紛失するという事態に陥り、汚職の疑いをかけられていた。そんな彼は、汚名返上のチャンスと、意気揚々と現場に駆けつけるのだった。
銀行内ではダルトンたちが着々と計画を進行。人質全員に、自分たちと同じジャンプスーツと覆面を着用させた。彼らは、人質の老人を解放するとともに、警官がドアに近づいたら人質を二人殺す、と伝える。
時を同じくして、銀行の会長ケイスは、有能な女性弁護士マデリーン(ジョディ)を呼び仕事を依頼する。銀行の貸金庫に、大切な物が保管され誰にも触れさせたくない、というのだ。
そして、人質がまた一人解放された。人質の首にはボードが下げられ、犯人からの要求が書かれていた。「空港にジャンボ機を用意しろ。夜九時から一時間ごとに人質を殺す。銀行には爆弾を仕掛けた」と。
そんな時、マデリーンが市長を伴って現場に現れる。交渉役として銀行内に進入した彼女は、依頼人のためにある取引を持ちかけるが、交渉は決裂する。
フレイジャーの頭には疑問が浮かんでいた。「時間稼ぎをしているのは奴らの方だ。何かがおかしい…」。今度は、フレイジャー自ら銀行内に入ると、遂に犯人たちと直接対峙する。解決への突破口を探るため、様々な言葉でダルトンを挑発するフレイジャーだったが、しかし彼は冷静な態度を一切崩さなかった。
事態は膠着状態に見えた。が、その時、突然犯人が人質を射殺、遂に警官隊は突入準備を開始。しかしその状況も、盗聴器でダルトンにすべて筒抜けだった。
突入と同時に、同じスーツと覆面姿の人々が銀行から飛び出し、人質と犯人を見分けられず、警察はただ呆然とするだけ。頭を悩ませるフレイジャー。しかも、本当の完全犯罪は、ここから始まったのだった。
【6月10日公開予定】
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