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2006年04月10日号

退職記念 榊原教授が特別講演

榊原英資教授アジアの中の日本語る

 榊原英資教授が〇五年度をもって退職することを記念して、三月二十四日、三田キャンパス北館ホールで、「アジアの中の日本」と題して特別講演会が行われた。当日は、「ミスター円」の愛称で知られる榊原教授の講演を聞こうと、塾生を中心に多くの人が集まり、参加者は皆真剣に話に聞き入っていた。

 講演に先立ちまず西村太良常任理事が挨拶を述べ、続いて榊原教授が登壇。榊原教授は、中国、インド、ASEAN諸国の動向を踏まえながら、これからの日本外交、企業経営のあり方など日本の進むべき方向性について論じた。

 講演の中で榊原教授は、今後世界経済の中心が欧米からアジアに戻ると述べ、その中でも歴史的な伝統や人口面などからみてもインド、中国の影響が大きくなると語った。しかし、インドと中国の文化はまったく対照的で、インドは宗教的・思弁的であるのに対して、中国は非常に現世的であるとし、今後両国と接していく上でも、これらのことを念頭に入れておくべきだと語った。

 さらに、西洋がアメリカ大陸に進出し、アジアと貿易を始めた十五、六世紀から西洋近代の時代が始まったが、現在はポストモダンの時代を迎え「アジアの時代」に入ったとし、「大きな時代認識をもってアジアの国々を見て欲しい」と加えた。

 また、現在、民間レベルでは非常に早いスピードで経済協力が進み、日本、中国、インド、韓国、東南アジアで世界最大の市場ができていると説明し、その中でも、日本企業が持っている技術というのは、アジアの経済の核になると述べた。

 その後、日本の今後についても触れ、「日本は歴史上どこの国からも侵略を受けず、アジアの中では特殊な国でユニークな文明を持っている」とした上で、「アジアの中の日本とはどういう国かを考え、アジアの国々との関係の再発見をすることが必要」と語った。さらに、日本文化があるということが、我々の最大の強みであることを強調し、「いよいよ、アジアの中の日本として、日本を世界に発信する時代に入った」と語り、講演を締めくくった。

 講演後には、質疑応答の時間がもたれ、最後には盛大な拍手とともに、榊原教授に塾生から花束が贈られ会は幕を閉じた。

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